どうも!
あれは11年前とかそのぐらい。
2010年頃。
当時は僕は地元の大学生。
東京に住む恋人と、遠距離恋愛中。
その夏、夏休みが丸々3ヶ月くらいあって、東京の恋人の家に住んだ。
もちろん、遊ぶために東京で短期のアルバイトもしたりして。
その時、凄い好きだったストリートブランドがあって。
週2ぐらいでその店に通って、服とか買ったりしてたんだ。
そこで出会ったショップ店員と、すんごく仲良くなって。
当時は珍しいオープンなゲイの人。
だけど、オネエ感も無くて、普通っぽい感じ。
もちろん僕はその人にゲイだとは言ってなくて。
雰囲気的に、オダギリジョーっぽい。
うん、なんとなく。
年齢も1コ上。
一目惚れのような、憧れのような、凄くドキドキしてたのを覚えてる。
ジョーと呼ぼう。
で、ジョーが言ったんだ。
「新宿2丁目とか、たまに行くんだよね」と。
「今度、飲みに連れて行ってくださいよ」
と僕。
電話番号が書いてある紙を貰う。
すげー嬉しくて、心が踊った。
そんな人から電話番号を教えてもらえるなんて。
そこで連絡したら良かったのですが、
恋人も居るのに、ゲイって分かってる人と飲みに行くのは浮気になるんじゃないか。もう既に気持ちが浮ついてるのに、飲みに行って、もしそういう展開になったら、絶対にやってしまう!(-.-;)
そんな葛藤の狭間で、連絡はしなかったんだ。
そうして、僕は地元に戻り、連絡先の書いてある紙も無くし、その人と連絡を取る術は無くなり。
そうして、時は経ち2021年現在。
僕も31歳。
もしかしたら、ジョーと2丁目とかでバッタリ会うんじゃないか、とか、あれからどうしてるだろう、なんて、年に2、3回は思い出したかのように考えたりしていた。
どことなく似てる人を見かけた時は、声をかけようかと思ったりも。
そんなこんなで、時間は過ぎ行く。
2021年、3月某日。
なんとなく、YouTubeを見る。
ゲイカップルのYouTubeチャンネルとかあるんだなー とか
ゲイバーのチャンネルとか、色々あってちょっと面白いなぁと思いながら。
(個人的に、ゲイカップルのチャンネルは苦手、商業的な感じと、わざとらしさと、"こういうBLモンが好きなんだろ!?"みたいなのがヒシヒシと伝わるようなチャンネルとか)
飛んで飛んで飛んでいろんなYouTuberを見る。
そうしてあるYouTuberの動画へたどり着く。
その動画は、過去の職歴紹介みたいな動画で
前の職場から貰った寄せ書きとかをプライバシーに反しない程度に紹介していて。
その中に、明らかに僕の好きだったストリートブランドのロゴとか柄とか見えて。
エピソードトークも、まさにそう。
ジ、ジョー!
なんでも新宿2丁目のゲイバーでママをやってるそうな。
居ても立っても居られず、僕はすぐに足を運んだんだ。
そこには特に理由も、言いたいこともあったわけでもなく、ただそこにジョーが居るんだっていう気持ち。
お店のドアを開ける。
「いらっしゃーいませー」
そこには、当時の面影は少しあるも、お太りになられて、キャラ濃いオネェ様になられたジョーが。
「11年前、よくお店で買い物したり、仲良くさせてもらってたんですけど、覚えてますか?」
そう聞いてみた。
「やだー、なんとなくだけど、覚えてるわよー!あ、それより、一杯頂いていいかしら??」
と。
「お酒で頭溶けちゃってて、もう忘れる事多いわよ、ガハハ」
「なんだか顔つきも大人になったんじゃなーい?」
なんて、本当に覚えてるのか分からないような会話をして帰る。
「はい、じゃあ3000円でーす」とお会計。
11年前に払っていた時のように。
予想以上にオネェになり、予想以上の変貌になり。
11年の月日の残酷さと、重みを知った。
それでも、やっぱりジョーはジョーでした。
やんややんやと賑やかで苦手な感じの店なんで、もう飲みに行ったりする事は無いのですが、11年ぶりの再会ってのは、なんだか良かったなぁと思うわけで。
感動の再会みたいなのを期待してたのは少しあるけど。
それもそれで、ジョーと僕、らしいのかもしれない。
では!